From Engine Room

日々のあれこれ(生存報告)
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アメリ
アメリ
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 ものすごく変わり者で夢見がちな大人になりきれない女の子が、恋をすることで日常へ戻る話。
 とまとめれば簡単ですが実際は『他人を幸福にするため』に延々延々小学生男子レベルの悪戯が続いたり、好きな男をおとすためあの手この手の計略を考えたりちょっと遠回りで不器用。どうしたら幸せになれるのかを探しながら生きる女の子の成長物語、なんだけど、フランス映画なので異様なまでに淡々と進みます。

 いまいち共感はできないし、変わり者同士が恋に落ちるのも唐突すぎるし、後半の展開も急で首を傾げるシーンも多かったです。特に悪戯の中には犯罪まがいも多かった……。家宅不法侵入、器物破損、窃盗なんかは完全にひっかかるんじゃ。

 でも映像と音楽は文句なしに綺麗。フランス映画にしてはストーリィもしっかりしてるしテンポも速いし緩急あるし、悪くないんだけど、私はアメリの不思議ちゃんっぷりについていけませんでした……。

 これなら『ロング・エンゲージメント』の方がまだすんなり納得できるかなという感じです。

ロング・エンゲージメント
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風の海 迷宮の岸
風の海 迷宮の岸―十二国記
小野 不由美
4062648334

 
 天啓にしたがい王を選び仕える神獣・麒麟。蓬莱国で人間として育った幼い麒麟・泰麒には王を選ぶ自信も本性を顕わす転変の術もなく、葛藤の日々を過ごしていた。やがて十二国の中央、蓬山をのぼる人々の中から戴国の王を選ばなくてはならない日が近づいてきたが──。


 再読2冊目。これは完全に話を覚えてました。覚えていても面白いというのがすごい。

 日本から異世界に麒麟として迎えられた少年の葛藤と成長がかかれています。とにかく泰麒の可愛さと景麒との微笑ましいやり取りが好きです。繊細な泰麒に女仙と一緒にはらはらしながら、見守るような目線で読みました。

 「自分が何者であるかわからない」というのは普通に現代人も抱えている悩みだと思うし、ある意味この話の展開もアイデンティティ・クライシスに対する回答でもあるのかなと思いました。
美人画報
美人画報
美人画報ハイパー
安野 モヨコ
4062747936 4062752824

 これまで延々読まず嫌いで敬遠してたんですが、立ち読みしてみたら意外にいけて気がつけば半分読んでた。学校でやっぱり一冊だけ売ってたので食費削って購入(笑)

 正直美人になりたくて読んだわけじゃないんですが、安野さんの美人の定義の感覚はわかるし、語り口が面白くて満足。顔立ちが美しくても美人じゃない人っているし、顔が十人並みでも姿勢が素敵な「美人」はいるわけですよ。

 自分がそうなれるかどうかはさておき、とりあえず最近の生活は省みた。あんまりにも切羽詰まってて食事=栄養補給になりつつあるのには気付いてたんですが、それ以外にも色々まずい。そもそも睡眠不足→頭が働かない→やることが終わらない→睡眠不足の悪循環スパイラルは如何なものかと。こんなんで美しい生活がしたいとか言うの無理! というのは本当に実感します。人間睡眠足りないと動けなくなります。
 理想は10時から2時の間にきちんとベッドに入って7時間寝る生活なんですけどね! そんな生活ができたのは浪人してた一年間くらいだな……。
THE 有頂天ホテル
 ようやく観てこられました! 予想以上に面白かったです。本当に2~3分に一度は声を上げて笑ってた気がする。演劇好きな人は絶対好きだと思います。三谷脚本も役者の演技もよかった!

 一緒に行った友人とお互いいっぱいいっぱいで「寝そう……」とか直前まで呟いてたんですが寝る暇ないくらいあっという間に2時間半経っていた。だいぶ前の方で観たので終わった後若干首と腰が痛くなったくらい。次から次へとイベントが続いて、切り替えもうまくて一向に飽きない。三谷さんは本当にコメディタッチの群像劇がうまいです。本当に舞台向き。

 キャストは松たか子と篠原涼子が可愛いかったです。そして佐藤浩市がむやみに気になった。新藤さん(副支配人)に向かって「帰りは遅くなる」とか言う武藤田代議士にナチュラルにときめく(笑) 格好良くないから格好つけようとするヘタレは好きです(それもどうかと)
 あと唐沢寿明とオダギリジョーが最初のテロップに名前出たので「出てたっけ?」と疑問になりながら観ていたんですが、あれは両方おいしいけどもったいないな……。川平慈英は、好きなんだけどコメントしがたい(笑)

 家帰ってきてから気付いたけどストラップのレプリカ買ってくればよかった! ダブダブぬいぐるみチェーンとかも地味に欲しいですよ。
白夜行
白夜行
東野 圭吾
4087474399

 過去三回くらい読もうとしては第一章で挫折していた白夜行。ドラマ化にあたって予備知識を得てとっつきがよくなったのかようやく読めましたよ。予想外に面白かったけど長かった! 読むのに3日合わせて5~6時間は軽くかかったよ。そして900P近い箱本は重かった。

 手法としては宮部みゆきの『理由』のような、徹底して他者からの目線で書かれる主人公達の姿が、だからこそ行動によって心情が浮き彫りになる話。淡々淡々と話は進んでいくのに、裏を想像すると本当に恐い。幼い日のトラウマから根底に出来上がった屈折を解消することができずに、ずっと抱えながら生きるしかない。そんな理由を徹底的に排除することでハードボイルド的な雰囲気があります。でも逆にこういう、どろどろした恐い話の方が東野圭吾は面白いと思う。

 ドラマは原作と違って主人公達からの目線から表現されていて、これはこれで素直に恐い。監督がうまいな、と思うのは、敢えて裏側をとることで、原作とドラマを抱き合わせの相互補完にしているところ。原作を読めば表面的な出来事とミステリ的な謎解きを終えるし、ドラマをみれば時系列に主人公達の動きがわかる。
 あと敢えてラストシーンを頭にもってきたのもインパクトがあってよかったです。きっと視聴者の大多数は冒頭がどんなシーンだったかなんて覚えていないと思うけど、ある意味計算し尽くされた導入と構成で好印象。ただし主人公ペアの言動がちょっと幼すぎるというか刹那的なところが気になります。原作の方は雪穂が完全な魔性の女で、亮司が(ヘタレではなく)悪い男だった。
推理小説
推理小説
秦 建日子
4309016863

 42歳の会社員と17歳の高校生、大手出版社の編集者……全く面識のない人々が相次いで惨殺された。事件をつなぐのは「アンフェアなのは、誰か」と書かれた本の栞のみ。そんな中、警察と主要出版社に『推理小説・上巻』という原稿が届く。書かれていたのは犯人しか知ることの出来ない事件の詳細と殺人の予告、そして「事件を防ぎたければ、この小説の続きを落札せよ」という前代未聞の要求……ミステリの既成概念を破壊し、リアリティの迷宮へと誘う超問題作!


 ドラマ『アンフェア』の原作。

 元々脚本家だった人のデビュー作ということで完全に映像が前提になっている本です。脚本に近い文章なので描写が単調で少なく不親切な印象。小説としては読み応えがなくてちょっと物足りないです。
 小説の事件を作者が起こす、というネタはミステリとしてはありがちなものの、エピソードの配置はいいし、雪平の設定が凝っていて面白いので余計勿体ない。

 ドラマでは娘の誘拐事件が絡み複雑になっていますが、小説は連続殺人犯がわかったところで終わっています。こっちの方がすっきりしていて個人的にはいいかと。
埋み火
埋み火―Fire’s Out
日明 恩
4062128802

 老人世帯で連続する失火による火災。住人は、“不運な偶然が重なって”焼死。赤羽台出張所の若手消防士、大山雄大は出火原因に疑問を持ちはじめていた。これは、放火自殺なのか?
 閉塞した世の中を雄大が救う! (帯より)


 消防士・大山雄大シリーズの第2作。
 テーマも展開も重い前作より全体的にタッチが軽く、さらりと読めてしまいました。石田衣良のIWGPに近い雰囲気かも。IWGPよりは必然性があるけれど、既にパターンが確立されている以上、似たようなネタを敢えて書く必要はない気がします。面白いけど、前作のようにちゃんと作り込んでる設定と展開が欲しかったので残念。

 ただ雄大の一人称は慣れか、前回より自然でよかった。あと武本工務店はあの武本の父親が社長の会社なんでしょうか。きっと次は警官シリーズだと思うのでこっちの二人が出てくるようなこともあるんだろうか。マイ設定に溺れず奢らずうまくやってくれることを期待してます。
魔王
魔王
伊坂 幸太郎
4062131463

 より身近で現実的な伊坂ワールド。目線は今まで通りクールでちょっと引いているのに、題材は完全に現代日本でありうるパラレルワールド。とうとうミステリという枠からは抜けた感じがしました。最近いまいちしっくりこなかったんですが久々のヒット。

 「小説の力」を証明する興奮と感動の新文学。
 不思議な力を身につけた男が大衆を扇動する政治家と対決する「魔王」と、静謐な感動をよぶ「呼吸」。別々の作品ながら対をなし、新しい文学世界を創造した傑作!


 新文学、というよりはジャンルに分けがたい現代小説、だと思います。とある政治家のファシズムに似た扇動と、手に入れた『力』を使って闘う兄弟。といっても派手な超能力ではなく、他人に自分の思ったことを言わせることが出来る腹話術のような力を手に入れた兄と、1/10までの確率を1にすることが出来る弟が、それぞれのやり方で群集心理と戦い、「でたらめでもいいから、自分の考えを信じて、対決していけば」という信念のもと「世界を動か」そうとする話です。

 現代社会の抱える問題への警鐘としてはややお粗末ですが、小説としては面白かった。ただこれまでの伊坂作品の延長上、同じような枠組みに、「現代社会」と「ファシズム」というテーマを与えただけの印象。引用は効果的だし、小ネタも好きだったし、エピソードも十分うまいんですが、「すごい!」と感動するには自分が歳をとってしまったのかなと思いました。(薄めの本だし対象年齢を下げているのかも)

 考えすぎるほど考える兄が、
「考えろ、考えろ、マクガイバー」
 とぶちぶち言っていたのが印象強かった。元ネタドラマは観たことないんですがちょっと気になる(笑)
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